ダイジェスト
台本:高橋英郎、木下牧子
作曲:木下牧子
演出:池山奈都子
指揮:倉知竜也
演奏:愛知室内オーケストラ
出演:名古屋オペラ協会メンバー
改訂版
作曲:木下牧子
指揮:大井剛史
ピアノ:岡田 奏(かな)
演奏:東京交響楽団
(英語字幕付)
原作:芥川龍之介
作曲:木下牧子
朗読/独唱:松下悦子
クラリネット:小谷口直子
ピアノ:土居知子
映像:増田寿子 演出:唐谷裕子
「もうひとつの世界」
作曲:木下牧子
Vn.戸澤哲夫 Va.小野富士
Vc.藤森亮一 Pf.藤原亜美
「PUZZLE」
作曲:木下牧子
Pf. 永野光太郎 大瀧拓哉

3月は東京室内歌劇場の日本歌曲セミナー【木下牧子】が印象深かったです。4日,11日の2日間、作曲者の私と声楽家の松井康司先生とで、セミナー参加の皆さんの演奏にいろいろな角度からアドバイスをさせていただきました。こうしたセミナーにも難曲や長編を歌ってくださる方が増えてきたのは嬉しいことです。「竹とんぼに」や「おんがく」などよく歌われる曲も取り上げて頂きましたが、作曲家としては、長編だとより曲の構成に言及できて具体的に全体像をお伝えしやすいです。今回も「たんぽぽ」や「御伽噺」といった5〜6分ある曲や歌曲集「太陽は空の中心にかかる」全曲に取り組んでくださった方もおられて、作曲者としては大変楽しくアドバイスさせていただきました。松井康司先生のアドバイスは、受講者にはもちろん、作曲者の私にとっても大変勉強になりました。12日は2日間のセミナーの成果をコンサートで聞かせて頂き、皆さんより充実した演奏になっていて嬉しかったです。参加くださった皆さん、ありがとうございました。
3月中旬に児童合唱・混声合唱とピアノのための「ミライノコドモ」がカワイから出版されました。これで、昨年2〜8月までに立て続けて初演された4作品が全部出版となりました。男声、混声、女声、児童+混声、と全て異なる編成で、それぞれ凝った作品です。オリジナル合唱作品集の出版は久しぶりで、男声は「朝の頌歌」以来15年ぶり、混声は「悠久のナイル」以来5年ぶり、女声は「自然と愛と孤独と」以来12年ぶり、児童+混声は「いのちの木を植える」以来13年ぶりです。異なる編成で4作続けて出版されたのは初めてかもしれません。どれもかなり骨のある作品なので、出版下さった音楽之友社、カワイ出版にはとても感謝しています。難易度は高めですが、ぜひチャレンジなさってみてください。(↓「Information」欄参照)
Information
「ミライノコドモ」児童合唱•混声合唱•ピアノのための組曲
作詩:谷川俊太郎 作曲:木下牧子
曲目:ミライノコドモ/はる/きいている/ひとつのほし
時間:5'10"/ 2'10"/ 3'00"/ 6"00"
委嘱初演:豊中少年少女合唱団・豊中混声合唱団
(指揮.西岡茂樹 Pf.武智朋子)
「銀の笛 みどりの月影」女声合唱とピアノのための
作詩:島崎藤村 作曲:木下牧子
曲目:若水/夏の夜/逃げ水(無伴奏)/東西南北/月光 其の三
時間:2'40"/ 2'30"/ 2'30"/ 2"30"/ 6'30"
委嘱初演:舫(もやい)の会(指揮.岸 信介 Pf.五十嵐稔)
「タラマイカ偽書残闕」混声合唱&ピアノのための
作詩:谷川俊太郎 作曲:木下牧子
曲目:そことここ/さかいめ/めざめるための穴が通じる/叫びは音をたてることとは違う/去り得ぬ者の歌声
時間:5'20"/ 5'30"/ 1'40"/ 6"00"/ 5'10"
委嘱初演:東京混声合唱団(指揮.大井剛史 Pf.斉木ユリ)
無伴奏男声合唱組曲「蒼穹の星」
作詩:ヘルマン・ヘッセ 訳詩:島途健一 作曲:木下牧子
曲目:僕は星だ/軽やかな雲/巡礼/夢の中で/旅の歌
時間:3'00"/ 1'30"/ 2'20"/ 3"45"/ 2'30"
委嘱初演:東京大学音楽部合唱団コール・アカデミー(指揮.渡辺 穂)
CDs
Scores

クラシック系作曲家。自分の音楽美学に忠実でありたい。オペラ「不思議の国のアリス」、オーケストラのための「呼吸する大地」、ピアノ・コンチェルト、吹奏楽のための「ゴシック」、ピアノ・カルテット「もうひとつの世界」、クラリネット・トリオ「ねじれていく風景」、混声合唱&オーケストラのための「たいようオルガン」、合唱組曲「方舟」、ピアノ曲集「記憶の森」、歌曲集「太陽は空の中心にかかる」他。CD、出版多数。声楽作品はとりわけ人気があり、全国で演奏されているが、オーケストラや器楽作品も精力的に発表している。